木陰とも建物の屋根とも少し違うシェードは、ただ日差しを遮っているだけではありません。
遊びのすぐそばで、”居場所”を静かにつくっています。
公園の中にあるシェードは、実はとても大切な“設計された居場所”なのです。
日差しが強いと、遊びは途切れやすくなる
晴れた日の公園は、気持ちのいい遊び場です。
しかし日差しが強くなると、遊びは思ったよりも簡単に中断されてしまいます。
「遊びたい」「ここにいたい」という気持ちがあっても、環境がそれを許してくれない場面は少なくありません。
そんなとき、すぐそばに身を置ける日陰があるかどうかは、
子どもたちの遊びに対し、想像以上に大きな差を生みます。
シェードは「遊びの延長線」にある居場所
シェードの下では、座って休むのも、立ち止まって様子を見ているのも、水分補給をして遊びに戻るタイミングを待つのも自由です。
シェードは”遊ぶ場所”ではないかもしれません。
でも確かに、遊びの途中にある場所です。
そこに日影があることで、遊びから完全に離れず、その場に“居続ける”ことができます。
この「居続けられる」ことが、遊び場にとってとても重要な役割を果たしているのです。
インクルーシブな遊び場に、なぜ日陰が必要なのか
インクルーシブな遊び場は、誰もが同じ遊び方をする場所ではありません。
・思いきり体を動かす人
・近くで見て楽しむ人
・途中で参加したり、離れたりする人
それぞれの関わり方が、同時に同じ空間に存在しています。
シェードは、その多様な関わり方を環境の側から支える存在なのです。
直射日光を避けられるため、遊ばない時間があっても受け入れられる。
日陰があるだけで、誰もがそこにいてもいい環境がつくられるのです。
木陰のようで、木陰ではない存在
シェードは、木陰と似ていますが同じではありません。
樹木が育つのを待たず、必要な場所に必要な広さの影を作ることができる。
季節や使われ方に合わせて、形や配置を選ぶことができる。
遊具や動線、見守りの位置と関係性を考えて配置することができる。
このようにシェードは、公園の中に「意図をもった日陰」を生み出します。
ただ日差しを遮るためのものではなく、そこにいられる人を増やすために設計された”やさしい居場所”になっているのです。
