近年、「インクルーシブな遊び場」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
しかし、その言葉から
・障がいのある子どものための遊び場
・特別な配慮が必要な子のための遊び場
というイメージを持つ方も少なくないでしょう。
もちろん、それも大切な役割のひとつです。
ですが、アソビトが考えるインクルーシブな遊び場の価値は、それだけではありません。
インクルーシブな遊び場とは、”誰もが同じ場所にいられるきっかけをつくる場”だと考えています。
遊び場には、見えない”参加の壁”がある
公園を見渡してみると、
元気に走り回る子どももいれば、少し離れた場所から見ている子どももいます。
初めて来た場所で緊張している子、体を動かすことが苦手な子、大人数の輪に入りづらい子、年齢差のある兄弟姉妹…。
実は、多くの子どもたちがそれぞれ違う理由で「遊びに参加しにくさ」を感じています。
そして、その参加しにくさは周囲から見えにくいものです。
「遊べる子」と「遊べない子」をつくらない
従来の遊び場では、挑戦的な遊具が中心になることで、遊べる子どもたちが主役になりやすい場面があります。
もちろん挑戦できる遊具は重要です。
しかし、遊び場には”遊ぶ子と遊べない子”だけではなく、
遊びに関わる子、関わろうとする子、休む子、観察する子などもいていいはずです。
インクルーシブな遊び場は、そのような人と人とをつなぐ存在です。
例えば、
・複数人で利用できるブランコ
・視覚や触覚を楽しめるパネル遊具
・車いすのまま利用できる回転遊具
などは、誰か一人だけのための遊具ではありません。
自然と人が集まり、同じ体験を共有できる場になります。
一緒に遊ぶことより、一緒にいられること
インクルーシブという言葉を聞くと、
「みんなで一緒に遊ぶこと」を想像するかもしれません。
しかし実際には、必ずしも全員が同じ遊びをする必要はありません。
大切なのは、同じ場所で、同じ時間を共有できること。
ある子は活発に遊び、ある子は見守りながら過ごし、ある子は少し離れた場所から眺めている。
それでも、その場に安心していられる。
そんな環境こそがインクルーシブな遊び場ではないでしょうか。
インクルーシブな遊び場は、すべての人にやさしい
インクルーシブな遊び場をつくることは、
小さな子ども、高齢の祖父母、ベビーカーを利用する保護者、子どもを見守る家族などにとっても過ごしやすい環境になります。
結果として、「誰かのための遊び場」ではなく、「みんなのための遊び場」が生まれるのです。
私たちアソビトが目指しているのは、
遊具を中心に、人と人が自然につながる環境をつくることです。
誰かのためだけではなく、誰もが居場所を感じられる。
そんな遊び場づくりを、これからも大切にしていきます。
